旧嵩岡家住宅(村上市)概要: 旧嵩岡家住宅は江戸時代後期に建てられました。嵩岡家は村上藩(藩庁:村上城)では中級武士にあたり、江戸時代後期の天明年間(1781〜1789年)には江戸藩邸詰を勤めるなど代々100石を給していた家柄です。
天明7年(1787)に村上藩で編纂された分限帳では「平侍百石嵩岡泰蔵」、明治元年(1868)に編纂された村上藩士族名寄帳では「給人百石嵩岡小太郎」と記載されています。
建築の平面的には若林家では明確に座敷があるのと異なり、嵩岡家では玄関(土間)、茶の間(和室10帖)、座敷(和室8帖、床の間付)が一直線上に配され居間と座敷(接客空間)が兼用となり明確な区分けがなされていない事など中級武家屋敷の形態をよくあらわしています。又、旧岩間家住宅は元長屋だった為、梁間が2間だったのに対し旧嵩岡家住宅は2間半あることから屋根が大きくなり旧長屋との差も感じます。
旧嵩岡家住宅は、木造平屋建て、寄棟、茅葺、直屋形式、面積103u、外壁は真壁造、土壁鏝押え、式台付玄関。旧嵩岡家住宅は当初新町にあり明治時代と戦後に増改築が行われましたが平成8年(1996)に現在地に移築保存され江戸時代後期の中級武家屋敷の遺構として貴重なことから昭和62年(1987)に村上市指定有形文化財に指定されています。
旧嵩岡家住宅:上空画像
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