新津記念館(新潟市)概要: 新津記念館の建物は新潟の石油王と呼ばれた新津恒吉が外国人向けの迎賓館として建てられたもので和館が昭和3年(1928)、洋館が昭和13年(1938)に建設されました。新津恒吉は新潟県三島郡出雲崎町出身の実業家で、23歳で独立すると石油元売会社昭和シェル石油の前身である新津石油を創設し巨万の富を得ました。
新津記念館の和館は木造2階建て、入母屋、瓦葺き、洋館は鉄筋コンクリート3階建て(搭屋付)、タイル貼り、建築面積153u、正面玄関ポーチは大きく張り出し上部をアーチ状として、玄関扉上部はファンライト、開口部には縦長の上げ下げ窓を採用し、装飾的なパラペットの下には蛇腹(コーニス)が設えられ2本の煙突が象徴的になっています。
新津記念館は昭和初期に建てられた近代建築の遺構で意匠にも優れ、「造形の規範となっているもの」との登録基準を満たしている事から平成10年(1998)に新潟県初の国登録有形文化財に登録されています。設計施工は共に清水組。現在は「新津記念館」として新津家が所蔵する美術品などを展示されています。
新津記念館:上空画像
|