津野家住宅(関川村)概要: 津野家住宅は米沢城下(米沢市−米沢城)と新発田城下(新発田市−新発田城)を結ぶ米沢街道沿いに建てられた商家(町屋)建築です。現在の津野家住宅主屋は江戸時代後期の天明8年(1788)に発生した火災(出火元は隣接する渡辺家住宅とされます。)で焼失後の天明9年(1789)に再建されたもので、寄棟、茅葺、曲屋(中門造り?)、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ、腰壁は縦板張り。
主屋には街道から直接入れる玄関と棟門から中庭を通って入れる玄関とがあり隣接する佐藤家住宅(国指定重要文化財)と外観上はほぼ同じ様な形態をしていますが、若干規模が小さい為か、佐藤家がT字型の撞木造りと呼ばれる形式に対しL字型の平面をしています。一般的な町屋建築とは大きく異なり農家建築に似た印象を受けますが津野家は屋号「湊屋」を掲げた商家で、屋敷の規模から見てもかなりの豪商だった事が窺えます。津野家住宅は江戸時代中期に建てられた商家(町屋)建築の遺構として貴重なことから平成3年(1991)に新潟県指定有形文化財に指定されています。
津野家住宅:上空画像
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