白蓮寺(新発田市)概要: 岩井山白蓮寺は新潟県新発田市五十公野に境内を構えている曹洞宗の寺院です。白蓮寺の創建は大同2年(807)、慈覚大師円仁が巨岩、奇岩、怪石が点在する岩井戸山(標高約80m)で修行していた際、観音菩薩の化身と思われる美しい女性が出現し白い蓮を手渡すと姿を消しました。大師は不思議に思い消えた場所を覗いてみると霊泉が滾々と湧き出した事から霊地と悟り、岩井山白蓮寺を開山し聖徳太子が彫り込んだと伝える十一面観世音菩薩像を安置したと伝えられています。
当時の境内には延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳に式内社と記載された石井神社が鎮座していました。石井神社は白蓮寺が開山する以前から鎮座していたのか、白蓮寺の鎮守社として勧請されたのかは不詳ですが、以後、神仏習合し発展しました。
戦国時代の争乱などで境内が荒廃し衰微しましたが慶安2年(1649) 瑞雄演州禅師により再興され境内や参道には三十三観音像が安置され岩井山権現や岩井堂観音、馬頭観音などと呼ばれ信仰を広めました。明治時代初頭に発令された神仏分離令により石井神社から分離し三十三観音像と共に現在地に移転しています。
越後三十三観音霊場第28番札所(札所本尊:十一面観世音菩薩・御詠歌:岩井堂 ふかき恵を 頼まずば 浅き罪すら 逃れざらまし)。蒲原三十三観音霊場第24番札所(札所本尊:十一面観世音菩薩・御詠歌:仏にも なるは心の 種なるや 岩に生へたる 松を見るにも)。山号:岩井山。宗派:曹洞宗。本尊:十一面観世音菩薩。
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