小栗山観音堂(小千谷市)概要: 小栗山観音堂の創建年などは不詳ですが境内からの景観は素晴らしく、真下には音羽の滝があるなど一種の霊地として古くから信仰があったと思われます。観音堂は火災後の享和3年(1803)に再建されたもので三間四面、入母屋、銅板葺きでその後改修があったせいか垂木が3重に組まれています。
内部の三十三観音像と他2像は、木喰上人五行明満(1718〜1810年、五穀や十穀を断つ苦行をしながらおびただしい数の仏像を 彫り続けた人物)が86歳の時、観音堂再建のために享和3年の8月1日から24日までに彫り込んだ仏像とされ、全ての木像には「日本千体之内 天下和順 天一自在法門 日本廻覧 月日清明 木喰五行菩薩八十六才」の銘があり、木喰上人の遺構として貴重な事から昭和43年(1968)に新潟県指定有形文化財に指定されています。
小栗山観音堂に掲げられた案内板によると「・・・(前略)木喰の作品は一般には微笑仏として愛されているように、ふくよかな頬・団子鼻・山なりにまたがる太い眉・大きく弧をえがく目・深い笑みをたたえている口もとなどに、他の仏像彫刻にみられない特徴がある。原材のイチョウは部落民総出で運びあげた巨木と伝えられている。」とあります。
小栗山観音堂内部正面中心は三尊像のような形式で中央は本尊の如意輪観世音像(像高244cm)、右側は行基菩薩像(像高120cm)、左側が大黒天像(像高121cm)で左右の壁には三像より小型の像が16体づつ安置されています。木喰の命日である毎月17日には御開帳されます。
小栗山観音堂:上空画像
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