旧成田家住宅(村上市)概要: 旧成田家住宅は江戸時代後期に建てられた武家屋敷です。何度か家主が変わり嘉永7年(1854)に書かれた佐賀藩士牟田高惇の日記や明治元年(1868)に描かれた村上城の城下絵図から岡本左太夫が住んでいたことがわかっています(明治時代に製作された村上藩の分限帳には岡本左太夫の名称が見当たらない事からどの様な人物かは不詳)。
旧成田家住宅の建物は木造平屋建て、寄棟、茅葺、直屋形式、面積131.65uの建物で典型的な村上城の城下町に設けらた武家屋敷ですが、他の武家屋敷である旧嵩岡家住宅や旧岩間家住宅、旧藤井家住宅、旧若林家住宅とは異なり妻側に玄関が付いていて技法的にも他家と比べると進んだ方法が見られることから幕末から明治にかけて主構造を残しながら間取りなど大幅ば改修をしたと考えられています。
内部はゲンカン、トリツギノマ(和室6帖)、インキ(和室6帖)、ツギノマ(和室8帖)、ザシキ(和室8帖、床の間付)、ネマ(和室8帖)、ナンド(板間)、チャノマ(板間)、ダイドコロなどが配されています。旧成田家住宅は中級武士が居を構えた村上市新町に残る数少ない武家屋敷の遺構として貴重な事から平成5年(1993)に村上市指定有形文化財に指定されています。
旧成田家住宅:上空画像
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