長瀬神社(加茂市宮寄上)概要: 長瀬神社は新潟県加茂市大字宮寄上に鎮座している神社です。長瀬神社の創建は天平勝宝8年(756)に勧請されたのが始まりとされます。延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳に式内社として記載されている長瀬神社の論社で古くから信仰されてきました。
平安時代末期、平家一族で越後を支配した城氏の焼き討ちにより境内が荒廃し衰微しましたが、建保2年(1214)岳山寺が再興、以後、岳山寺が別当寺院となり神仏習合します。岳山寺の本尊である阿弥陀如来が本地仏となり熊野神が祀られている事から何時しか「熊野権現」と呼ばれるようになります。
南北朝時代には南朝の勢力下に入り境内一帯には岳山城が築かれ後醍醐天皇の第五皇子宗良親王に従った新田義宗はこの城に立て籠もり正平23年(1368)に戦死したと伝えられています。この伝承が正しければ長瀬神社もこの時の兵火により大きな被害を受けていた思われ、麓の苔生した宝篋印塔は義宗のものと云われます。
慶長3年(1598)、春日山城の城主上杉景勝が会津に移封になると再び荒廃しましたが江戸時代に入ると村松藩(藩庁:村松城)の藩主から崇敬庇護され社領の寄進が行われています。明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が排され、旧社号である長瀬神社に復し昭和7年(1932)には村社に列しています。祭神は伊弉諾尊、伊弉册尊、速玉男命、事解男命。
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長瀬神社(加茂市宮寄上):上空画像
【 参考:文献等 】
・ 越佐の神社 式内社六十三-株式会社 新潟日報事業社
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