山口家住宅(糸魚川市)概要: 山口家住宅は新潟県糸魚川市大字下出に屋敷を構えている古民家です。山口家は代々庄屋を勤めるなど上層農家でした。
現在の山口家住宅は江戸時代中期の安永8年(1779)に建てられた農家建築で、木造平屋建て、寄棟、元茅葺(現在、金属板葺き)、平入り、桁行き20.4m、梁間10.2m、外壁は下見板張り縦押縁押えの建物で床高90pと高く(土間からは階段で昇降する)、1間ごとに太い柱で建物を支えるなど雪国に適した工夫が見られ、現在外壁の正面に下屋庇のような鉄板葺の屋根や出っ張りは後年増築されたものとされます。
又、敷地背後には除雪した雪を溶かす為に設けられた池が配され、こちらも雪国ならでは要素の1つとなっています。内部は整形四間取りで北側半分が土間で厩や作業場として利用され残りは茶の間(20畳)、座敷(12畳)、寝間、台所の居室が田の字型で配置されています。山口家住宅(附:普請関係文書2冊)は雪国民家の特徴を継承して普請帳で建築年代が明確な事など地域を代表とする農家建築として貴重な存在であることから昭和52年(1977)に国指定重要文化財に指定されています。
山口家住宅:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-文化庁・糸魚川市教育委員会
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