燕市: 香林堂・旧今井銀行・住宅

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概要・歴史・観光・見所

香林堂・今井銀行(燕市)概要: 今井家(屋号:近江屋)は代々長岡藩の御用商人だった家柄で慶応4年(1868)には100余カ村に小作地を擁し、藩からは300石、2拾人扶持格の武士に取り立てられ財政関係の要職にも就きました。明治時代以降は家業が多角化し、薬局、醸造業、病院、銀行などを行い周囲に多くの影響力を持ち最盛期には1000町歩余りの大地主へと成長しました。

現在残る建物群もその当時の様子を伝えるもので、向って左側にある洋館は明治28年(1895)に造られた建物で煉瓦造2階建、寄棟、瓦葺き、屋根中央には外壁が銅板で仕上げられた6角形の塔屋が印象的で蛇腹や上部がアーチ窓、内部は洋風の応接室など今井家の迎賓館的な役割を持ち当地の洋風建築の要素が随所に取り入れています。

右側の建物は大正9年(1920)に今井銀行として建てられたもので、今井家は最盛期に3000軒にものぼる小作人関係を結び、その貯蓄を義務付ける為に銀行が設立されたとされます(昭和7年:1932年まで営業、昭和26年:1951年以降は製薬工場として利用)。建物は3階建、主要構造体が鉄筋コンクリート造、床が鉄骨造、外壁が煉瓦積の混構造で外観は銅板で仕上げられたパラペットや窓廻りの意匠など洋風建築の取り入れられています。特に玄関のアーチの上には大黒様の彫刻が鎮座し庇も凝った意匠が施され上部の窓はファンライト風のデザインに付柱、レリーフなど正面性を強調し当時の金融建築の遺構として貴重な存在です。

2つの洋風建築に挟まれた主屋は江戸時代後期に建てられた町屋風建築で木造2階建、切妻、妻入、外壁は銅板張、道路側は一間前に張り出し「雁木」を形成しています。新座敷は明治時代中期に建てられた建物で主に来賓を迎える為に玄関、中之間、上段之間の3間続きの格式の高い造りになっています。

今井家住宅主屋(登録基準:国土の歴史的景観に寄与するもの)、今井家住宅西洋館(登録基準:再現することが容易でないもの)、今井家住宅新座敷(登録基準:造形の規範となっているもの)、旧今井銀行店舗(登録基準:国土の歴史的景観に寄与するもの)は平成26年(2014)に国登録有形文化財に登録されています。

香林堂・今井銀行:上空画像


香林堂・今井銀行:ストリートビュー

香林堂・旧今井銀行・住宅:写真

香林堂
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