弘誓寺(魚沼市)概要: 大悲山弘誓寺は新潟県魚沼市田川に境内を構えている真言宗智山派の寺院です。弘誓寺の創建は長元5年(1032)、海信法印(京都醍醐寺5世仁海僧正の弟子)が巡錫で当地を訪れた際、霊夢に白山権現の化身が立ち、その御告げにより当寺を開いたのが始まりと伝えられています。
元中元年(1383)、3代将軍足利義満の正室が身籠った際、弘誓寺で安産祈願を行うと見事念願成就した事から社殿の造営と多くの寺領が寄進され何時しか「子安観音」と呼ばれるようになり最盛期の天正年間(1573〜1593年)には山内に十二坊、末寺十五カ寺を擁する大寺院となりました。
天正19年(1591)に落雷による火災により多くの堂宇、寺宝、記録などが焼失し、当時の住職がこの事態を憂いまだ少年だった若い弟子5人と共に入定した事から「稚児塚」が建立されています。その後、再興され10万石の格式を得て常法談林所に選定されるなど寺運も隆盛しました。
長岡藩(新潟県長岡市:本城−長岡城)の藩主牧野家も庇護し当寺に参拝に訪れた際、住職が在山か家臣が確認に行っている間、腰を掛けとして利用した石が境内に残されています(牧野家7万4千石より弘誓寺の10万石の方が格式としては上位だった)。古くから神仏習合し背後の小高い山の山頂付近には鎮守社である白山権現が祭られていましたが近代に入り境内に移されています。
越後三十三観音霊場第13番札所(札所本尊:正観世音菩薩・御詠歌:はるばると 弘誓の寺に きてみれば のりのみ舟に 乗るここちする )。越後八十八ヶ所霊場第76番札所。魚沼三十三観音霊場第2番札所。山号:大悲山。宗派:真言宗智山派。本尊:正観世音菩薩。
弘誓寺:上空画像
【 参考:サイト 】
・ 公式ホームページ
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-大悲山弘誓寺
・ 越後八十八カ所霊場 遍路の旅-株式会社 新潟日報事業社
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