英林寺(五泉市)概要: 英林寺は新潟県五泉市村松甲に境内を構えている曹洞宗の寺院で、 江戸時代は村松藩の藩主の堀家の菩提寺でした(江戸の菩提寺は華徳院・凌雲院:現在は長泉寺に改葬)。堀直寄は元和4年(1618)からは村上藩に10万石で入封、寛永16年(1639)に直寄の次男の堀直時に3万石を分地したことで安田藩(阿賀野市安田−安田城)が立藩しますが、正保元年(1644)に直時の嫡子堀直吉が村松へ配置換えになると安田藩は廃藩となり、新たに村松藩が立藩します。
直吉は新たに村松陣屋(後に城主格となり村松城となる。)を築き城下町同様な町割りを計画しています。
戦略防衛的拠点である地域に堀家の菩提寺である英林寺を村上城(村上市)麓から呼び寄せ、正円寺、正福寺、安養寺、清水寺、本行寺ともに寺町を形成しています。その後も元文4年(1739)に藩から100石の黒印状を付与されるなど庇護され領内でも慈光寺、正円寺と共に中心的な役割は果しました。
英林寺境内には堀直寄の他、6代藩主堀直教、10代堀直休など4代藩主が埋葬され多くの堀家縁の品々を保持しています。特に昭和47年(1972)に境内から発掘(副葬品として埋葬されたと思われます。)された10代藩主堀直休愛用品106点は当時の藩主の生活文化を知る貴重なものとして昭和52年(1977)に五泉市指定文化財に指定されています。
英林寺の堂宇は宝暦9年(1759)と昭和36年(1961)、昭和46年(1971)の火災で焼失し鉄筋コンクリート造、入母屋、桟瓦葺、平入の本堂が造営されています。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦牟尼仏。
英林寺:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-五泉市教育委員会
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