長徳寺(新発田市)概要: 松霊山長徳寺は新潟県新発田市大栄町に境内を構える浄土真宗大谷派の寺院です。長徳寺は安土桃山時代の天正13年(1585)に関根慶順(関根与左ェ門:三河出身、室町幕府管領の細川政元の家臣で蓮如上人の直弟子)が開基となり創建したのが始まりとされます。慶長3年(1598)、2世宗賢の代に寺号である「長徳寺」を賜り改称しています。
赤穂47士の1人堀部安兵衛の生家である中山家の菩提寺として有名で、安兵衛も14歳まで新発田城の城下で過しました。境内には赤穂義士47体の木像が収められている義士堂(昭和4年:1929年建築、木造平屋建て、宝形造、銅板葺、桁行2間、梁間2間、花頭窓)と安兵衛が手植えしたと伝わる石台松(初代は平成9年:1997年に老齢の為伐採され現在は二代目)、中山家墓碑などがあります。
赤穂四十七士木像及び義士堂(47躯・1棟・附:義士堂扁額、天井書画、堀部安兵衛銅像、「萬山不重」額)は貴重な事から平成26年(2014)に新発田市指定文化財に指定されています。
長徳寺山門は天保12年(1841)切妻、桟瓦葺き、一間一戸、四脚門形式。本堂は嘉永3年(1850)に造営されたもので、木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺、平入、桁行7間、正面3間向拝付き、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、建築面積510u、江戸時代後期の寺院本堂建築の遺構として貴重で「造形の規範となっているもの」との登録基準を満たしている事から平成29年(2017)に国登録有形文化財に登録されています(本堂と同時に庫裏、行在所、山門及び塀、鐘楼が国登録有形文化財に登録されています)。山号:松霊山。宗派:浄土真宗大谷派。本尊:阿弥陀如来。
※ 中山家は新発田藩の藩士とされますが、安兵衛は福島県会津坂下町にある貴徳寺で生まれたとも云われています。父親である中山安太郎は新発田城の櫓を焼失させた罪で職が解任となり、中山家の使用人だった男を頼り会津坂下(現在の福島県会津坂下町)まで流れ付き貴徳寺に住むようになり安兵衛が生まれ、安太郎が死去すると新発田の祖父に引き取られたと伝えられています。
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