二田物部神社

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概要・歴史・観光・見所
二田物部神社(柏崎市)概要: 二田物部神社は新潟県柏崎市西山町二田に鎮座してる神社です。二田物部神社の創建は崇神天皇(紀元前97年〜紀元前30年)の時代に出雲崎の尼瀬から上陸してこの地を開拓支配した二田天物部命を祭神として祀ったのが始まりと伝えられています。二田物部神社の創建当初の鎮座地は不詳ですが推古天皇の御代(593〜628年)、御神託により二田亀岡山の中腹に遷座したとされ、その後、神亀年間(724〜729年)に土生田岡、弘仁年間(810〜824年)に亀岡山の山頂に遷座を繰り返し、天仁元年(1108)に現在地に遷座しています。

延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳に記載されている式内社三嶋郡6座の1つ物部神社(比定地)とされ、後年は越後国一宮である弥彦神社(新潟県西蒲原郡弥彦村)に次ぐ越後国二宮や越後十八社の一つに数えられるなど古くから信仰の対象になってきました(越後国二宮は小千谷市に鎮座している魚沼神社も自称しています)。

二田物部神社は歴代領主からも崇敬され社地の寄進や朱印状、起請文などからその様子が窺え、特に延暦14年(795)には坂上田村麻呂が武運長久の為に鞍置馬を奉納し、社領として三島郡を安堵、戦国時代には春日山城(新潟県上越市)の城主上杉景勝が寺領千七十石を寄進し戦勝祈願の際には白鞘太刀一口を奉納しています。

境内背後の高台にある二田城は二田物部神社の神官が神領を治める為に築いたものとされ、室町時代以降は上杉家の支配下に入り、家臣である元井玄蕃頭や須田長義、梅津半左衛門などが城主を歴任しています。天正6年(1578)、上杉謙信の死去に伴い後継ぎ争いとして発生した「御館の乱」では梅津半左衛門は上杉景虎に与している事から二田物部神社も景虎方だったのかも知れません。

慶長3年(1598)に上杉景勝が会津(福島県会津若松市)に移封になりましたが、関係が続いていたようで、慶長5年(1600)に東西の対立が顕著になると「上杉遺民一揆」に当時の二田物部神社の神官である三島是政も参加し、新たに春日山城の城主となった堀秀治に反旗を鮮明としています。

二田物部神社は上杉時代には数千石の神領を領していましたが、景勝が会津に移封となった際、越後領の年貢米を会津領に引き上げた為、越後領の財政が逼迫、それに対し堀直政は上杉家縁の社寺には極端に冷遇した事が不満の一因になっています。三島是政は二田城に立て籠もり抵抗したものの落城、是政は景勝を頼り会津に逃亡し、二田城は廃城となっています。

江戸時代に入ると当初は高田藩(藩庁:高田城)領として慶長16年(1611)に藩主松平忠輝が50石の社領が安堵、椎谷藩(藩庁:椎谷陣屋)領になると3代堀直恒の正室(慶寿院真諦妙観大姉)が御酒壼1対を奉納しています。

さらに、天領になった事から幕府からも庇護され慶安元年(1648)の3代将軍徳川家光を始め貞享2年(1685)には5代将軍徳川綱吉、享保3年(1718)には8代将軍徳川吉宗など歴代将軍が50石の社領を安堵し、二田物部神社が所有する将軍からの朱印状10通は貴重な事から柏崎市指定文化財となっています(社紋として徳川家の家紋である三つ葉葵を掲げています)。二田物部神社は古くから神仏習合していましたが明治時代の神仏分離令を経て明治4年(1871)に村社、大正12年(1923)に県社に列し、明治39年(1906)に神撰幣帛供進神社に指定されています。

現在の二田物部神社本殿は15世紀後期に造営されたと推定される建物で、三間社流造、桟瓦葺、外壁は真壁造り板張り、室町時代の神社本殿建築の遺構として貴重な事から昭和61年(1986)に新潟県指定有形文化財に指定されています。拝殿は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、妻入り、間口3間、奥行き5間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造板張り、向拝木鼻には獅子、欄間部には龍の精緻な彫刻が施され、毎年4月9日と9月14日に開催される例祭の際には神楽(太夫舞)が奉納されます。二田物部神社の社宝である木造狛犬(一対:桂材、阿形:全高62cm・吽形:全高60cm)も室町時代に制作されたと推定され昭和48年(1973)に新潟県指定重要文化財に指定されています。祭神は二田天物部命。配祀は物部稚櫻命、健御名方命。

二田物部神社の文化財
・ 本殿−室町時代−三間社流造、桟瓦葺−新潟県指定重要文化財
・ 木造狛犬(一対)−室町時代−桂材−新潟県指定重要文化財
・ 徳川将軍家代々朱印状(10通)−江戸時代−柏崎市指定有形文化財
・ 納経の唐櫃−応永15年−柏崎市指定有形文化財
・ 大般若波羅密多経(466巻・443軸)−柏崎市指定有形文化財
・ 版本五部大乗経(157巻)−柏崎市指定有形文化財
・ 物部神社古絵図(1点)−柏崎市指定有形文化財
・ 物部神社太古絵図面(1点)−柏崎市指定有形文化財
・ 太夫舞−江戸中期−出雲系神楽から影響−柏崎市無形民俗文化財
・ 二田城跡−二田物部神社の神官社家の詰城−柏崎市指定史跡

【 参考:サイト 】
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-柏崎市教育委員会
・ 越佐の神社 式内社六十三-株式会社 新潟日報事業社

二田物部神社:本殿・拝殿・写真

二田物部神社境内正面に設けられた大鳥居
[ 付近地図: 新潟県柏崎市 ]・[ 柏崎市:歴史・観光・見所 ]
二田物部神社参道石畳みから見た木製鳥居と手水舎 二田物部神社拝殿正面と石造狛犬 二田物部神社拝殿右斜め前方 二田物部神社本殿と幣殿


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