風巻神社(上越市)概要: 風巻神社は新潟県上越市三和区岡田に鎮座している神社です。風巻神社の創建には諸説あり天暦2年(948)に奈良県生駒郡三郷町立野に鎮座する龍田大社の分霊を勧請したのが始まりとも、神功皇后の御代(201〜269年)に筑紫の八海ヶ嶽から当地に出現し、祀られたのが始まりとも云われています。
龍田大社で祀られている天御柱命は級長津彦命(男神)、国御柱命は級長戸辺命(女神)の事とされ平安時代に成立した延喜式神名帳では名神大社に列した名社として知られています。風巻神社は創建当初、境内背後に控える社地山の山頂に鎮座していましたが宝永2年(1705)に火災によって社殿が焼失し、宝永4年(1707)に山麓に再建し、昭和31年(1956)に現在地に遷座しています。
【 風巻神社と領主 】−風巻神社は越後国頸城郡延喜式外13社の1つで近隣の総社として古くから信仰の対象となり歴代領主から崇敬庇護され、戦国時代には春日山城の城主上杉謙信より永代除地として社領を安堵、永禄2年(1559)には上杉家家臣春日右衛門(当時の村上城の城主)が神輿を奉納、慶長15年(1610)には高田藩(藩庁:高田城)の藩主松平忠輝(徳川家康6男)が社領の寄進が行われその後も歴代藩主から庇護されました。風巻神社は古くから神仏習合し風巻山大権現と称してしましたが、明治時代初頭の神仏分離令を経て明治6年(1873)に郷社に列しました。
【 風巻神社:社殿 】−拝殿は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、平入、桁行5間、梁間4間、正面1間唐破風向拝付き、外壁は真壁造り板張り。本殿は三間社流造、銅板葺き、外壁は真壁造り板張り。祭神は級長津彦命、級長戸辺命で、天照大神、月読命、建御名方命、12神命を合祀しています。主祭神である級長津彦命は暴風災害を防ぐ風神として知られ古来より五穀豊穣を司る神の1人として知られ神社名に由来するものです。
風巻神社の文化財
・ エドヒガン−推定樹齢200〜300年、樹高30m−市指定天然記念物
・ ブナ林−境内一帯、低山のブナ林は貴重−上越市指定天然記念物
・ 春駒−大例祭(毎年7月20日)に奉納−上越市指定無形民俗文化財
・ 銅鏡(15面)−室町〜江戸時代にかけて奉納−上越市指定文化財
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風巻神社:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板(由緒)-風巻神社
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