蒲原神社(村上市)概要: 蒲原神社は新潟県村上市碁石に鎮座している神社です。蒲原神社の創建は不詳ですが平安時代の仁和2年(886)に勧請されたのが始まりとも云われています。延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳に式内社として記載されている蒲原神社の論社で古くから信仰されてきました。社殿から直線上の海上には鉾立岩と呼ばれる奇岩がそそり立ち、その鉾立岩を御神体とする自然崇拝の祭祀場だったとも考えられます(鉾立岩は海上からも目立つ存在だった事から漁業や海運関係者からも信仰の対象になったのかも知れません)。
その後、多くの祭神と合祀され六社明神と称していましたが、江戸時代後期時点では式内社として立場を明確に示しており、文政7年(1824)に宮殿を造営した際の棟札には「式内蒲原六社明神」、安政3年(1856)に石鳥居を再建した際の棟札には「延喜式内蒲原六社明神」の社号が散見されています。
明治3年(1870)に周辺に鎮座していた、少彦名神社、素盞嗚雄神社、大己貴神社を合祀しています。蒲原神社社殿は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺、平入、桁行3間、梁間3間、正面1間向拝付、外壁は真壁造り板張り、向拝欄間には龍と波、木鼻には象と獅子の彫刻が施されています。独立した本殿が無く社殿後方の出っ張り部に宮殿が配されていると思われます。
境内は比較的狭く、社殿から直接鉾立岩が見えるわけではありません。近くにある筥堅八幡宮(同じく式内論社)との関係を指摘する説もありますが不詳。祭神:天照皇大神。配祀:大山津見命。
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蒲原神社:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 越佐の神社 式内社六十三-株式会社 新潟日報事業社
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