旧若林家住宅(村上市)概要: 旧若林家住宅は明和6年(1769)の火災以後18世紀末に建てられた中級武家屋敷です。若林家の祖とされる善右衛門は甲斐武田氏の遺臣とされ、後に藩主となる内藤家の分家の家老を務め、その後裔は延宝2年(1674)以降に本家の内藤家に仕えました。享保5年(1720)内藤家が村上藩(村上城)に移封になると随行し当初200石(後150石)の中級上位の武士として物頭を務め足軽18人を束ねる立場にあったようです。
旧若林家住宅主屋は寄棟、茅葺、曲屋形式(東西棟は居室系、南北棟は座敷系で構成されてる。)、桁行16.3m、梁間8.5mで突出部は寄棟、茅葺、桁行7.6m、梁間8.0m。内部は式台付きの玄関や座敷(8畳)、次の間(6畳)、主室(6畳)、小間(3畳)、畳敷き廊下など格式の高い部屋が南北棟にあり、東西棟には土間や茶の間(9畳)、水屋、居間(7.5畳)、納戸(4.5畳)、客対の間(8畳)などの居住空間となっています。
表門は寄棟、茅葺の長屋門で規模は小さいですが武者窓があるなど武家屋敷の格式が感じられます。旧若林家住宅は18世紀末から大きな改造が少なく村上城下の中級武家屋敷の様子を残すもの貴重な建物として昭和52年(1977)に国指定重要文化財に指定されています。
旧若林家住宅:上空画像
長屋門を簡単に説明した動画
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-村上市教育委員会
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