安善寺(村上市)概要: 三藤山安善寺は新潟県村上市小町に境内を構えている浄土真宗大谷派の寺院です。安善寺の創建は明暦元年(1655)、浄貞上人によって開かれたのが始まりとされます。現在の安善寺鐘楼門は正徳2年(1712)に再建されたもので三間一戸、入母屋、銅板葺き、八脚楼門、2層目には花頭窓や高欄が設えてあります(当時は村上出身の鋳物師である平野平太夫と平野清兵衛が鋳造した梵鐘が吊り下げられていましたが、太平洋戦争で供出した為に失われています)。
安善小路の中核になる建物で黒塀や料亭である新田久、浪漫亭(国登録有形文化財)を合わせて良質な町並みを形成し、元禄2年(1689)に松尾芭蕉が「奥の細道」で村上に訪れた際には井筒屋旅館で宿泊し、村上城の登城の翌日、安善小路を通過し泰叟院(現在の浄念寺)を参拝したと推定されています。
安善寺境内には窪田潜竜(村上藩御殿医:樺太探検)や羽黒嶽権五郎(力士)の墓碑が建立されています。境内に生える「たかおもみじ」は樹高11m、幹周2.36m、枝張14m、かえで類としては珍らしい大木である事などから昭和54年(1979)に村上市指定天然記念物に指定されています。山号:三藤山。宗派:真宗大谷派。本尊:阿弥陀如来。
安善寺:上空画像
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