常安寺(長岡市)概要: 報恩林清滝山常安寺は新潟県長岡市谷内2丁目に境内を構えている曹洞宗の寺院です。常安寺の創建は天文16年(1547年)に上杉謙信が開基となり瑞麟寺五世泰廉門察和尚が開山しました。
瑞麟寺は謙信の修行寺で門察和尚は恩師にあった事から天文20年(1551)には寺領の寄進と七堂伽藍の造営が行われ壮大な寺院となりました。さらに弘治元年(1555)には後奈良天皇の勅願寺にもなり、謙信の跡を継いだ上杉景勝も引き続き庇護しました。
上杉家の庇護のもと寺運が隆盛し、上杉景勝が慶長3年(1598)に会津若松城(福島県会津若松市)、慶長6年(1601)に米沢城(山形県米沢市)と居城を移る度に随行し元禄14年(1701)に米沢派と栃尾派の2派に分かれ栃尾派は現在地に再び越後に戻り再興しています。
その後、火災により堂宇が焼失し、以前のような大伽藍からは縮小されました。現在の常安寺本堂は昭和54年(1979)に再建されたもので、平屋建て、入母屋、銅板葺、平入、正面1間唐破風向拝付き。寺宝には上杉家縁の品が多く文化財指定されているものもあります。常安寺境内裏の秋葉山上には鎮守社である秋葉神社が鎮座しています。山号:報恩林清滝山。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦如来。
常安寺の文化財
・ 上杉謙信筆五言対句−室町後期-「忠心懸日月」「孝義重丘山」-新潟県指定
・ 紙本著色上杉謙信並二臣像-室町後期-縦76.0p、横38.7p-新潟県指定
・ 梵鐘-大永3年-高さ74.8p、口径62.8p-新潟県指定文化財
・ 上杉謙信愛用の兜の前立-室町時代-長岡市指定文化財
・ 上杉景虎安堵状-天文20年、開山にあたり寺領の安堵-長岡市指定文化財
・ 上杉景勝安堵状-天正9年、御館の乱後の寺領の安堵-長岡市指定文化財
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